あれは私が社会人になりたての頃。
大学時代に苦難を共にして、愛用していたMacBookProが突然息を引き取りました。
論文を書いたりプログラミングしたりと酷使していたし、寿命が来てしまったのでしょう。
それと同時にハマっていたのがゲーム配信。
プロゲーマーのプレイングや雑談が好きだったのはもちろん、配信者がいる部屋の雰囲気に虜になっていました。
あのキラキラしたネオンを光らせるギミック、ガラス張りで中のシステマチックな部分が見えるメカメカしいPCを使ってみたい。
自分の部屋をあんなワクワクした空間にしたい。
一方で、PCを自作したことすらない初心者でも、ゲーミングPCを組み立てたり、使ってみてからパーツをカスタマイズしたりなんてできるだろうか。
期待と不安の両方で胸をいっぱいにして、次はゲーミングPCにしようと思っていました。
ゲーミングPCを自作したきっかけ
どんなものがあるのか家電量販店へ探しにいくと、ゲーミングPCコーナーがありました。
けれども、私の心を動かすようなPCは店舗にはおいてありませんでした。
店舗に置かれていたゲーミングPCはどれもただの黒い箱。
いくつ店舗をめぐっても箱、箱、箱。
当時の私の眼には、そうにしか映りませんでした。
なんて地味なのでしょう。
気に入ったゲーミングPCが売られていないのなら、作ればいいじゃない。
そう思いついた頃には、ネットショップでパーツを見ていました。
自作したゲーミングPCのスペック情報
PCパーツの役割は知っていたけれども、どれくらいならゲームが快適にできるかの知識は専門外。
なんならPCを自作するなんて初めての経験。
さらに、今はゲームするだけと思っていても、これから仕事にも使うかもしれない。
スペックをケチるとやりたいことができなくなるかも。
学生時代でもプログラミング中にPCがカクついたりして不便だった記憶を思い出し、いいものを選ぼうとパーツを調べてました。
また、やりたいゲームを調べたところ、推奨されている動作環境の記載を見つけ、どれくらいのスペックならゲームができるのかを知りました。
結果、自作したゲーミングPCは以下のスペックになりました。
CPU | AMD Ryzen 7 5800X |
GPU | Geforce RTX 3070Ti |
ストレージ容量 | SSD 1TB |
メモリ容量 | 32GB |
OS | Windows10 |
すべてのパーツを含めると、ゲーミングPC本体の値段は約31万円。
おおよそ予算通りの費用となり、同じくらいのスペックの既製品と比べると5万円くらい安かったです。
デザインにこだわったり、ゲーム以外もできるようにとスペックが高いパーツを選んだので、気にしない方はもっと安くできたかもしれません。
また、ゲーミングPCにはローエンド・ミドルレンジ・ハイエンドの3つのグレードがあります。
ローエンドモデルは普段使うようなノートPCと同じくらいのスペックでオンライン対戦ゲームには不向き。
一方、ハイエンドモデルはゲーム以外にも作業をするクリエイター向けのスペックです。
自作したゲーミングPCはハイエンドモデルに相当するスペックとなりましたが、予算的には問題ありませんでした。
いざ組み立てへ
ネットで購入したパーツがすべてそろった当日、ドキドキしながら組み立てをしました。
PCを自作する時は、マザーボードと呼ばれる基盤にすべてのパーツを取り付け、PCケースに収納、そして電源ユニットなどの配線をします。
手順やパーツの取り付け箇所を、動画を見ながらいざ組み立て実践へ。
まず初めに緊張したのがCPUの接続。
CPUとマザーボードの接続部分は細かいピンがたくさんあって、これを上手くハメるのに手こずりました。
力ずくで入れてピンが折れたら1発アウト。
マザーボードもCPUも高価なものなので買い直しにならないように慎重に行いました。
CPUと冷却ユニット、そしてメモリを取り付け終わった頃に少しずつ不安になってきました。
パーツの重さで折れたりしないかな。
こんな薄い基盤にゴッツいパーツをくっつけて、PCケースに取り付けた後は縦にしないといけないからです。
どう見てもマザーボードはペラッペラだし耐久性はなさそう。
一足先に、この段階でPCケースへ取り付けてみました。
今のところはグラついたりミシミシと音を立てるような感じはなさそうだけど、さらにGPUを付けて大丈夫だろうか。
GPUを開封すると、ここまでのマザーボードと同じくらいの重量にも関わらず、設置部分はたったこれだけ。
流石に重くて折れてしまうのではと感じてしまうアンバランスさ。
PCケースにGPUの支えになる固定具がついていたので、入念にネジを締めて何とか取り付けました。
すべての配線を済ませて、PCを立ててみると落ちなさそうでした。
組み立てが終わり、Windowsのセットアップを済ませてようやく使える状態になりました。
自作したからこその欠点
ネットショップでいくつものパーツとにらめっこしてから組み立てが終わるまでに数日。
手間暇かけて作り上げた我が子に欠点なんてない、といいたいところですが、気づけばよかったなというポイントがあります。
1つはPCケースとパーツの隙間。
マザーボードとPCケースのメーカーが違うせいか、ポート箇所がきちんとハマりませんでした。
ポートは後ろ側にあるので目立ちませんが、最後の最後で不格好になってしまったのが残念ポイント。
続いて、掃除の面倒さ。
PCケースが中が見える構造になっているため、ファンだけでなくパーツにもホコリが溜まりやすくなってしまいました。
ファンもかなりの数が動くので、あっという間にホコリが目立つほど溜まります。
ガラスにも指紋がついたりすると目立つので、解体まではせずとも頻繁に掃除をしなければならないのはちょっと面倒と感じています。
当然、精密機器を水拭きはできないので、エアスプレーでホコリを飛ばすことがお手入れになりますが、大きいし形も複雑なので結構時間がかかってしまいます。
お手入れの手間に関しては、既製品の黒い箱の方が軍配が上がりますね。
自作したPCのお気に入りポイント
先ほど自作したゲ―ミングPCの欠点を話しましたが、いずれも魅せるPCを使う際に避けては通れない課題であると思います。
初めての自作PCだったこともあり、組み立て終わるまで気づけずガッカリしてしまいましたが、それを含めても憧れの魅せるゲ―ミングPCになったと感じています。
特に、かっこいいデザインが1番のお気に入りです。
今にも変形しそうなメカニックなフォルム、ガラス張りで見える中の構造、ネオンを光らせるギミック。
中のメモリもゲーミング仕様に光るのもポイント。
作業中のファンの音すらも心地良く感じ、家にあるだけで気分がアガります。
男ってロボット好きだよね、そう嫌味をいわれてもぐうの音も出ません。
後日、マウスやキーボードもゲ―ミング仕様のものを購入。
すべての周辺機器を取り付けてみると、コレだよコレ!って感じの作業部屋に。
家に帰ればこんな空間にいられるというだけで毎日ワクワクします。
ハイエンドモデルなので最新のゲームをしても、それどころか同時に動画編集や配信をしても1回もカクついたことはないです。
どんな作業をしても同時にやってもサクサク動くし、容量が足りなくなることもなく不便と感じたことはありません。
むしろ、スペックを最大限に活かせているのだろうかとさえ思えてしまいます。
パーツ選びや組み立ての時はうまく行くか不安もありましたが、今となっては自作してよかったと思える最高の相棒です。
まとめ
Macとサヨナラしてからの新しい相棒ですが、かかった費用にも使って感じるスペックにも満足してます。
ゲ―ミングPCの魅力はグレードだけではなくその見た目にもあると思うし、自作だからこその特別感があります。
これを書いてるときも仕事のときも、モチベが上がったように思います。
既製品を購入する場合だと、デザインも含め完璧に自分が求めるスペックのものに出会えるとは限りません。
また、メーカーによってはカスタマイズできても予算をオーバーしてしまうなど、費用を調整するのが難しいです。
もし配信者のようなゲーミングPCを使いたいと悩んでいる方は、いっそのこと自作してみてはいかがでしょうか。
ゲームの続きが気になるのでこの辺で。